双子2組のお父ちゃんが語る☆「産後うつ」にならないためのポイント!

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2016年までの2年間で、産後1年までに
自殺した妊産婦は全国で少なくとも
102人いたと厚生労働省が発表しました。
自殺した時期は、
妊娠中3人、出産後が92人、死産後7人。
 ~朝日新聞より~

妊娠中や死産後は別の問題としても、
出産後の92人の方々は
「子供が生まれたという喜びでいっぱい」
と思われそうなこの時期に、
自ら命を絶っているのです。

妊娠中から出産後7~10日目までの
精神的不調をマタニティーブルーズといい、
軽度なうつ症状を多くの人が経験します。
これは、ホルモンバランスの変化や、
生活環境の変化に対する戸惑いや不安が
原因の一つだと考えられています。

マタニティーブルーズは一過性のもので
自然に症状が無くなっていきますが、
不安感や抑うつ感、疲労感などが
産後に2週間以上つづくと「産後うつ」の
心配が高まってくるのです。

産後うつは10~15%に発症すると言われ
10人~7人に1人は症状がみられます。
産後うつは自殺とも関連してくるのです。
誰でもなりうる可能性があることですから
事前に知っておき、そうならないように
ポイントを押さえておくことが大切です。

さらに、
お母さんを産後うつにしないためには、
お父さんの働きが重要になってきます!
その点を、お父ちゃんの経験も踏まえて
お話ししたいと思います(^-^)

産後うつとは

「産後うつ」の原因

出産後、
・ホルモンバランスの変化
・生活環境の変化
・慢性的な睡眠不足と疲労
・育児への不安
・育児が孤独
などのストレスにより抑うつ状態が続くこと
これを「産後うつ」と言います。

妊娠中に赤ちゃんを育てるために多量に
分泌されていた女性ホルモンが、
産後に減少することによる心理面の影響。

出産して体力が回復しないうちに、
3時間おきの授乳、おむつ替え、沐浴などと
生活のリズムが一変します。
それによる睡眠不足や疲労など身体的影響。

産後の子育てには思いもしなかった
ストレスが重なってきます。
そこに「私の子育てはこれでよいのか?」
という不安や、周りからの声。
サポートがない現状などにより
キャパオーバーになってしまうのです。

「産後うつ」の症状

うつ病の症状にもいろいろあるように、
産後うつにも様々な症状があるようです。

・不安や落ち込んだ気持ちが続く
・いつも出来ていたことが出来ない
・なぜだか涙が出ている
・疲れやだるさが取れない
・疲れているのに眠れない

自分で思うようにならないことから、
どんどん自分を責めてしまいます。
イライラしたり、怒りがこみ上げたり、
ダメな母親だと感じたり。
自己肯定感が下がっていくのです。
そして、人によっては自殺願望さえ
おこってしまうのです。

お父ちゃんの家でも、
上にはまだまだ手のかかる双子がいて、
2歳半はなれて双子が生まれた時は
言葉では言い表せられないほど大変でした。

お母ちゃんは睡眠時間が取れないので、
やっぱりイライラしたこともありました。
周りの言葉にも敏感になり、
怒っていたこともあります。
大なり小なり、どこの子育て家庭でも
あることだと思います。

見えてきた、現れてきたことから、
早めに心の状態を知り、
いっぱい、いっぱいになる前に
対処していくことが大切なのです。

完全にキャパをオーバーしてしまい、
もうどうにもならないとなってからでは
大変な力が必要になってくるのです。

産後うつが進むと、
子供への虐待につながることもあります。
さらには、お母さんの自殺や親子の無理心中
という最悪の事態まで考えられるので、
よくよく注意しなければなりません。

「産後うつ」にならないために

産後うつになりやすい人には、
まじめな方が多いようです。
相談された方の一人は
「2人目の出産から家にもどり、
 すぐに上の子の遠足のお弁当作り。
 3食はもちろん家事もこなしながら
 育児もしている。
 夫は朝までオンラインゲーム」
という方がいました。

本人は頑張ってやっているのですが、
いつの間にかキャパオーバーをおこして
眠れなかったり、食欲が無かったり、
自然に涙が出てきたりと
身体的な症状が出てきたようです。

まじめによって自分を追い込んでしまうと、
知らず知らずに、心が疲弊していくのです。
まずは自分を労わることが大切です。
そして、大変だと思ったら声を上げる。
さらには、1人で子育てをしない。
これがポイントになってきます。

①自分を労わる。
妊娠・出産は大仕事です。
自分が思っている以上に体への負担が
大きいのです。
まずはしっかりと身体を休めて、
体調を整えなければなりません。

昔から日本では床上げと言って、
出産後いつでも横になれるよう敷きっぱなし
にしておいた布団を片付ける。
その様を表した言葉があるくらいです。
まずは身体を労わることが大切なのです。

そして、心を労わることも大切です。
・完璧を求めすぎない。
・楽をすることを悪いことと思わない。
・周りの声は参考程度に聞いておく。
これを心に置いておくとよいでしょう。

・完璧を求めすぎない。
ついつい100点を求め、寝る間も惜しんで
良い母、良い妻、時には良い嫁になろう
としてしまいます。
しかし、それでは倒れてしまいます。
80点くらいできたら十分!
妻や嫁は0点の時があってもいいんです。

・楽をすることを悪いことと思わない。
まじめな方は、楽をすることに罪悪感を
覚える人もいるようです。
子供には何があるか分かりません。
いざという時に余力が無ければ大変です。
楽できる時は楽をしましょう。
休める時は休みましょう。

・周りの声は参考程度に聞いておく。
周りの人は、ささやかな自分の経験だけで
時には、「こうしなければならない!」
なんてことを言ってきます。
心無い言葉をかけてくることもあるのです。

お父ちゃんも、下の双子が生まれた頃
「一人育てるのも、双子を育てるのも一緒。
 子育てはみんな大変なんだから」
と言われたことがあります。
経験に裏付けされない、薄っぺらい言葉だと
感じました。

人は、その時の思いでいろいろと言います。
教えてくれることも正解ではありません。
たくさんの情報が溢れる世の中ですから、
その情報に振り回されないように、
上手に取り入れ、上手に捨てながら
自分の心を労わることが大切なのです。

②大変だと思ったら声を上げる。
100人の母親がいたら、
100通りの子育てがあります。
今、置かれている子育ての環境が
大変なのかどうかを判断できるのは、
そのお母さんしかいないのです。

自分が大変だと感じたら、
ぜひ大変だと声を上げてください。
声を上げなければ伝わらないのです。
弱音を吐くことは悪いことではありません。
その声が、今の状況を変える糸口です。

声を上げると、環境は変わっていきます。
夫でも、実家の親でも、友人でも。
とにかく今の気持ちを聞いてもらう、
話すだけでも気持ちは軽くなるのです。

③1人で子育てをしない。
大変だと声を上げるにつながることですが、
孤独になるのを避けなければなりません。
どんどん内向きの考えばかりが浮かんできて
自分を責めてしまいます。

家族に理解してもらい、サポートの体制を
つくることが大切なことですが、
それがすぐに叶わないのであれば、
ベビーシッターや家事代行を利用する。
というのも有効だと思います。

自治体の子育て支援センターや
保育園の一時保育などもあります。
双子や三つ子だと、地域ごとで同じ境遇の
人たちのコミュニティがあるので、
参加するのも良いでしょう。

子育てを一人で抱え込まないように、
孤独にならない環境を作ることが大切です。

お父さんの働きが重要!

お母さんが「産後うつ」ならないためには、
お父さんの働きが重要なのです!
広い視野をもちながら、
お母さんの気持ちに寄り添う。
夫婦のコミニケーションをとって
チームで取り組むことが大切です。

お父さんの重要な働きポイントを
大まかに4つ挙げたいと思います。

①お母さんを寝かせてあげる
小さな子を育てるお母さんは、
授乳やおむつ替えが頻繁で夜中もあります。
慢性的に睡眠不足の日々が続くのです。
平日は難しくても、休日には積極的に
お世話を引き受けて
お母さんを少しでも寝かせてあげましょう!

②家事の手抜きを責めない
出産後のお母さんの身体は弱っています。
また、生活の環境が変わり戸惑っています。
赤ちゃんのお世話で精一杯なのです。
食事の準備や洗濯、掃除など
家事に手が回らないことを指摘せず、
お父さんが出来ることは、やりましょう。
今は子育てが第一です!

③手伝ってくれる方への心配りを
お父さんが仕事に出ている間、
おばあちゃんや友達が手伝ってくれる。
そんなことがよくあります。
そういう方々への配慮は、
お父さんの力の見せどころです。
お礼や差し入れ、無理はしないようにと
声を掛けるのも大切な働きです!

④お母さんの1人になれる時間を
お母さんがいっぱいいっぱいになっている
そう感じた時には、1人になれる時間を
プレゼントしてはいかがでしょうか?
美容室に行ったり、カフェに行ったりと
赤ちゃんから離れる時間を作ってあげると
気持ちをリフレッシュするのに良いのです。
たまにある実家や友達との長電話も
許してあげて下さい!
それで心が晴れるなら、オッケーでしょう。

ほんの一例ですが、お父さんの活躍できる
ポイントをあげてみました。
この働きがお母さんの気持ちを軽くします。
夫婦で子育てに向き合えるのです。

お父ちゃんの場合は、
上の双子が声門下狭窄症だったり、
双子が2組だったりと、力を合わせなければ
どうにもならない状況でした。
なので、夫婦でよく話をし大変な時を
2人で乗り越えてきました。

子育てを通して夫婦の絆は深まり、
親としても夫婦としても育てられたのです。
本当にありがたいことです。
子供達も、そんな親の姿を喜んでくれている
と感じています。

ぜひ、またとないチャンスを活かして、
大いに活躍してはいかがでしょうか?
その活躍が、お母さんの産後うつを予防し、
夫婦や家族の絆を深めていくのです。

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